きかこは会社の仕事がどうにもやりたくなくて思い切って主治医に診断書を書いてもらい長期休養に入ることになりました。
「鬱状態で6月末まで休養を要す」といった内容なので実質2か月半程会社を休めることになりました。
ちょっと後ろめたいのと12月の賞与はおそらく無くなるだろうというのが気になりますがまあ自分が選んだ道なので仕方ないですね。
さて、2か月半も休めるのでとても暇です。何かしていないと時間がつぶせません。
そこで真空管のステレオアンプを作ることにしました。
設計方針は手持ちの部品はできるだけ活用して「お金を掛けない」、ということと今まで「使ったことのない真空管を使いたい」、ということを目指します。
真空管に何を使うかをよっぽど考えたのですがここはオーディオ管としては嫌われ者の真空管であります、ウェスタンエレクトリック(以下WE)のVT25Aを使うことにしました。
何故にVT25Aが嫌われ者かと言います理由は以下の通りです。
・内部インピーダンスが高いので出力トランスに一次側10kΩ程度の高いものが必要である。
・電圧を上げても電流があまり流れず出力があまり取れない。
・フィラメント電圧が7.5Vと特殊なので電源トランスに専用の巻き線が必要。
・フィラメントは直流で点火しないとハム音が出て使い物にならない
・上記のように大がかりな回路の割に出力がおそらく0.4W程度しか出ない。
なんだか苦労の割には全然報われないアンプですね。これだったら2A3とか45とかの3極管を使った方がましなアンプになりそうです。
それでも使ったことの無い真空管を使うのは意味のあることだと思うのでこれで行くことに決めました。
前段に使うドライバー管も使ったことの無いWEの310Aです。
この真空管はWEの91Bアンプリファイヤーに使われて300Bをドライブする真空管として有名な真空管です。
こいつのヒーターも特殊でありまして10Vなんです。なので電源トランスの6.3Vの中点タップ3.15Vと別巻き線の6.3Vを直列にして9.45Vで点火しようという考えなんですね。
残るは整流管を何にするかという問題ですが丁度使ったことのない5U4Gがありましたのでこれを使うことにしました。
以上のように真空管のラインナップは決まりましたので後は持っていない部品の調達です。
持っていない大物部品はざっと以下の部品です。
・シャーシー
・7.5Vのフィラメントトランス
・VT25Aに使うUXソケット
購入は郡山の(実家に戻ってきているため)ヤマトパーツセンターで集めました。
シャーシーが1500円、トランスは16V2Aの中点タップ付3250円、UXソケット1200円×2個、その他細かい抵抗やらスピーカー端子など購入して1万円位使ってしまいました。
久しぶりにこれだけの買い物をするとなんだか充実感がありますね。
家に帰ってから早速レイアウトの検討をしました。
どうですか?格好いいでしょう。真空管アンプは格好が一番です。
大体の部品位置にマジックで印をつけました。
シャーシーの加工で一番大変なのは電源トランスの四角い穴あけです。
こんな風に丸穴をあけてからニッパーで穴を繋ぐように切ってやすりで形を整えます。
やすりで形を整えたらばジグソーで切っていきます。
そして穴あけが終わったのがこれです。
大物加工が終わりましたので一休みです。
真空管の取り付け穴(5か所)もシャーシーパンチで穴あけをしました。
今日の所はこんなもんで止めときましょう。
先は長いですしね。。。