マランツ7をこれまで有名にした立役者はバンブルビーコンデンサーらしいのです。バンブルビーコンデンサーとは1950年代にスプラグ社から出されたオイルペーパーコンデンサーのことです。もともとバンブルビーは安価なコンデンサーだったのです。
日本の湿度にバンブルビーが向かないらしくすぐに絶縁不良をおこしてダメになってしまうのですがその音の良さは折り紙つきのようです。絶縁がダメになってしまうので今では希少品となっており専門店でバンブルビーを購入すると0.22uF400Vのコンデンサは1本30000円とかするようです。
今回、偶然にもヤフオクで容量と耐圧がバッチリ合ったバンブルビーを入手できましたのでマランツ7kにインストールすることにしました。
”きかこ”は最近ではレコードは殆ど聞かず、CDやテープを主に聞いていますのでイコライザーのコンデンサはそのままにしてラインアンプの部分のコンデンサーのみをバンブルビーに変えてみます。
以前に「カップリングコンデンサーでは音は変わらない」という結論を出したのですがそれがオーディオの世界の一般常識からかけ離れている結論だったので再度トライしてみることにしたのです。
これが7kオリジナルの状態です。コンデンサーには小型のプレッシー製のコンデンサーが使われています。貧弱な感じがしますかね。。。
そして裏側の真空管ソケットの所に付けられた0.01uF400Vのコンデンサーが、分かりますか?
これらを交換していきます。まずは最終段のカソードフォロアーの所の0.22uF250Vのコンデンサーをはずしました。バンブルビーと比べてみましたが全然大きさが違いますね。
付け替えた写真がこれです。
なんだかマランツ7のオリジナルみたいになりました。もう何だか音が良さそうな雰囲気を醸し出しています。でもそういった先入観は無しにして聞かないといけません。
交換したコンデンサーは3カ所でラインのトップと2番目の真空管のカップリングコンデンサー0.01uF400Vを0.047uF400Vに交換しました。それから2番目の真空管からトーンコントロールへ送り出しの0.22uF400Vのコンデンサー。最後にラインの送り出し0.22uF200Vのやつです。
貴重なバンブルビーがパアにならないように慎重に作業を行いました。
さていよいよCDから音だしを開始しました。音が出たとたん、あれ?何だか違う感じがします。
少し音を大きくしました。う~ん。前の音は綺麗だったのですが少し音が詰まり気味だったといいますか悪くはないのですが凄く良いというわけでもなかったと思います。
しかしバンブルビーの音は独特な音のまとまりがあってうねるような音と言いますか。音が存在をアピールしているように聞こえます。
これはプラシボ効果なのでしょうか?でも違います。まるで違うアンプに接続したみたいです。バンブルビーの音は浸透力があるといいますか音量をかなり絞っても満足感が得られる感じがします。
これには参りました。名機の理由が分かったような気になりました。これじゃあバンブルビーが珍重されてプレミア価格になる訳です。
万人にお勧めできる改造とは言えませんがもし貴方がマランツ7kやSEを持っていて良質なバンブルビーを入手されたなら良くチェックしてから使用してみて下さい。”きかこ”の言う意味が分かるかと思います。